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使う方の手足となる道具として、 車いすの存在を前面に出さないように。

田尻:

それで「出来上がった!」と思ったら、“工業的”な感じの見た目だったんですよね。機能面ばかりに注力していたから。エンドユーザーに使っていただくには、見た目や使い心地も大事だよねって。“やわらかい”感じのデザインにバージョンアップする必要があるということで、宮田さんに声を掛けて。

関:

「あっ、また一人、言語が違う人が加わった」みたいな(笑)。

田尻:

そうですね(笑)。デザイナーさんもまた、違った視点で物事を見ていますから。私たちが重要だと思っていないことが、宮田さんにとってはすごく重要だったり。

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関:

部品一つとっても、「この形でないと…」とか。色も試行錯誤しましたよね。特に、サンドストーン(ピンクゴールド)のほう。   これは“工業あるある”ですが、「これと同じ色(部品)にしたいんですけど」と、写真などで提示されることがよくあるんです。でも、型番や色の番号で言ってもらわないと、同じものを用意できず、何度も試行錯誤を重ねることになるんです。今回も番号でリクエストしてもらえなかったので、結構、大変でした。宮田さんにも、何度もダメ出しされて(笑)。できないときは「これは無理です」って言いましたけど。

田:

「使ってみたい」と思ってもらうことが、いちばん大事だと思います。使う方の手足となる道具として、車いすの存在を前面に出さないように。車いすに乗っている方は、自分が車いすに乗っていることを大っぴらにしたくないとよく聞くので。それから、COLORSは従来の車いすに比べて軽く、ラクに操作できるものなので、重そうな印象にならないように、車体を組んでいる曲線や形、色などにこだわり、見た目の印象と機能がマッチするように努めました。

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